人知れずいびきに悩む女性たち
雑誌記事などでいびきが取り上げられるとき、多くの場合、「ビジネスマンの病」として扱われ、「女性のいびき」はごく例外的なものと考えられがちです。
しかし、いびきで悩んでいる女性の数は、けっして少なくはありません。むしろ、男に比べて少ない分、女性のいびきのほうが深刻な悩みになりやすいのです。
周囲の人間としても、女性のいびきははっきり口に出して指摘しにくいものです。
社員旅行などで同室になった同僚が大いびきをかいた場合、男性なら、「お前のいびきのせいでゆうべ寝られなかったぞ」とはっきり言うでしょう。
また、言われたほうも「そうか。すまん、すまん」と軽く受け流すでしょう。
女性のいびきの悩みはデリケート
しかし、女性の場合はなかなかそうはいきません。OLたちの集団旅行などで同室の人に「○○さん、いびきひどかったわよ」などとはっきり言われようものなら、言われた側はひどくショックを受けるようです。
また、ご主人にいびきを指摘され、「夜が来るのが怖くて、怖くて、不眠症になってしまいました」と言っていた女性もいました。
男なら、自分が大いびきをかくことを知っていても、そのことを理由に社員旅行を避けたりはしないはずです。せいぜい気配りとして、「オレ、いびきがひどいから一人部屋にして」と幹事さんに頼むくらいのことでしょう。
まわりの人にいびきをかくことを知られたくない
しかし、女性が「私、いびきがひどいから一人部屋にして」などとはなかなか言えません。
むしろ、いびきのことは□に出さないまま、別の理由をつけて社員旅行に参加しないほうを選ぶでしょう。
社員旅行くらいなら、人生にとって大した支障ではありません。しかし女性にとって、いびきは人生の人きな支障になりかねません。
例えば、意中の彼に「今夜は部屋に泊まって行けよ」と言われた場合、自分がいびきをかくと知っている女性は、すんなりうなずけるでしょうか?
同性の友達の家に泊まるにしても、自分がいびきをかくと知っている人なら、ためらわれるでしょう。
女性のいびきは切実な悩み
自分のいびきに悩んで、「このいびきが治らない限り私は結婚できない」と思い込んでいる若い女性は少なくないものです。
「いや、ウチのかみさんなんかず気でいびきかいて寝ている」と既婚男性はいうかもしれませんが、それは結婚して何年も経ったあとの話でしょう。
未婚女性はそうはいきません。
「彼のご両親にいびきのことを指摘されたらどうしよう」とか、「彼が私のいびきを知って私のことをキライになったらどうしよう」などと、一人真剣に思い悩んでしまうのです。その切ない乙女心を、いったい誰が笑うことができるでしょう?
女性こそいびきを防止する対策を心底求めているのです。
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