いびきと脳卒中
「脳卒中は夜中に起きるケースが多い」
いびきに関して、こんな事実をご存じでしょうか? これは、日中よりも睡眠中のほうが、血圧が上昇しやすいということをあらわしています。
睡眠時無呼吸が血圧を上昇させ、それが脳卒中の引き金を引くことは、十分考えられるのです。
ガンと並んで、日本人の死亡原因の上位を占めている心不全と脳卒中が、ともに睡眠時観一呼吸症候群と密接なつながりがあるというのは、考えてみれば恐ろしいことです。
しかし、このことはまだ一般にはあまり知られていません。なんらかの心疾患や高血圧を持病として抱えている人も、多くの場合、その原因が睡眠時無呼吸にあるとは、ちょっと想像しにくいことだと思います。
しかし、いびきをよくかく人には、心疾患や高血げの患者が圧倒的に多いのです、また、睡眠時無呼吸症候群の患者は40代から50代の男性が圧倒的に多いのですが、これは、心疾患や高血圧の患者の多い年齢層とぴたり重なります。
また、いびき―睡眠時無呼吸症候群は7対3の割合で男性に多いこともわかっています。
つまり、睡眠時無呼吸症候群とは、働き盛りの男性を狙い撃ちする怖い病気といえるのです。
「過労死」という言葉があります。この言葉は海外でも「KAROSHI」で通じるほど、日本のビジネスマンのワーカホリックぶりを象徴するキーワードとなっていますが、この過労死でも心不全や脳卒中の割合が高いのです。ということは、働き過ぎが原因で死亡したかに見える企業戦士たちの中にも、実は、いびきと睡眠時無呼吸症候群さえ治しておけば、亡くならずに済んだ人がかなりの割合でいたかもしれないのです。
このように、いびきからの睡眠特無呼吸症候群は、慢性化すれば突然死にっながりかねないからこそ、怖いのです。
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