睡眠時無呼吸症候群の死亡率40%
このようなデータもあります。睡眠時無呼吸の割合が1時間に20回以になる成人の場合、診断後9年間の死亡率は、実に約40%にも達するというのです。
つまり、睡眠時無呼吸症候群を放置しておいた人が10人いたら、そのうち4人は、10年を経ずして亡くなる計算になります。
脅かすつもりはありませんが、少なくとも、睡眠時無呼吸症候群が、人の寿命を縮める深刻な病気であることは確かなのです。
名高い長寿村の村民の健康状況を調べた調査によれば、その村には鼻の悪い人はいなかった、というデータもあります。たかが鼻づまり、たかがいびきと甘く見るのは禁物でしょう。
耳鼻咽喉科医の中には、いまだに「いびき」を病気としてとらえない人もいます。しかし、睡眠時無呼吸症候群がさまざまな重篤な病を引き起こすことがわかってきた今、日本人がさまざまな成人病の治療に傾けるのと同じくらいの情熱を、いびきと睡眠時無呼吸症候群の治療にも向けるべきだと思います。
← いびきと脳卒中 | 睡眠時無呼吸症候群はこうして起こる →